尺別ナレーション料金表:15秒から10分超えまでの目安を公開

尺別ナレーション料金表を先に確認
映像制作の現場でナレーション費用を見積もる際、最初に気になるのは「結局いくらかかるのか」という一点だと思います。実務では、ナレーターの知名度、媒体、収録方法、使用期間、修正条件によって金額は上下しますが、制作初期の予算取りには尺ベースの目安表が非常に役立ちます。
以下は、一般的な企業VP、Web動画、展示会映像、サービス紹介動画などを想定した、おおよその相場感です。著名タレントや全国放送CM、強い使用権処理が必要な案件は別レンジになります。
料金目安一覧
- 15秒:8,000円〜25,000円
- 30秒:10,000円〜35,000円
- 60秒:15,000円〜50,000円
- 90秒〜3分:20,000円〜70,000円
- 3分〜5分:30,000円〜90,000円
- 5分〜10分:40,000円〜120,000円
- 10分超:60,000円〜200,000円以上
この金額は「読み収録の基本料金」の目安です。実際の見積もりでは、スタジオ費、ディレクション費、整音、ファイル分割、即日対応、修正対応などが加算されることがあります。
なぜ尺だけでは料金が決まらないのか
同じ60秒でも、収録難易度が違えば工数は大きく変わります。映像制作担当者が見積もりで見落としやすいのは、完成尺と収録負荷が一致しない点です。
料金を左右する主な要素
- 用途:Web広告、店頭、展示会、社内向け、テレビCMで単価が変動
- 拘束時間:短尺でもリテイク前提だと収録時間が長くなる
- 原稿難易度:専門用語、固有名詞、英数字の多さ
- 演出難易度:テンション指定、複数パターン収録、キャラクター演技
- 音声処理:ノイズ除去、整音、尺合わせ、MA前提か完パケ納品か
- 使用条件:期間、地域、媒体、競合制限の有無
- 修正条件:原稿差し替えか、読み間違い修正かで扱いが異なる
特に広告案件では、収録費より使用料の考え方が重要になる場合があります。逆に社内研修や採用動画では、使用範囲が限定的なため、比較的組みやすい予算で進めやすい傾向があります。
尺別の考え方と発注のコツ
尺ごとに、制作側が押さえるべきポイントは少しずつ異なります。単純に「短いから安い」「長いから高い」と考えず、収録設計まで含めて判断することが大切です。
15秒〜30秒:短尺ほど演出密度が上がる
CM、SNS広告、サイネージでは短尺が主流ですが、短いほど一言の精度が重要になります。抑揚違いの複数テイクを求めることも多く、完成尺の割にディレクション負荷が高めです。
- キャッチコピーの言い切り精度が重要
- テンポ違い、熱量違いの複数パターンが発生しやすい
- BGMやSEとの兼ね合いで秒単位調整が必要
60秒〜3分:最も依頼数が多いボリューム帯
サービス紹介、会社案内、採用動画ではこの帯が中心です。費用と情報量のバランスが良く、相場も比較的安定しています。初回発注では、このレンジを基準に見積もり感覚をつかむのがおすすめです。
- Web掲載か営業現場利用かを先に明確化
- 固有名詞の読み確認を事前共有
- 原稿確定後に収録するだけで修正費を抑えやすい
3分〜10分超:長尺は分量より運用設計が重要
研修、eラーニング、マニュアル、ドキュメンタリー系では長尺化しやすくなります。この場合、単純な分数課金よりも、チャプター分割や差し替え前提の設計がコストを左右します。
- 章ごとに分けて収録すると差し替えしやすい
- ファイル名ルールを先に決めると編集効率が上がる
- 長尺は一括収録より複数回収録のほうが安全な場合もある
見積もり時に確認すべき項目
ナレーション費用のトラブルは、金額そのものより「どこまで含むか」の認識差で起こります。発注前に以下を整理すると、追加費用の発生をかなり防げます。
確認チェックリスト
- 完成尺と想定文字数
- 使用媒体と使用期間
- ナレーター指名の有無
- 宅録かスタジオ収録か
- ディレクション担当者の有無
- 修正回数の上限
- 整音・ノイズ処理の有無
- ファイル分割納品の要否
- 即日や特急対応の必要性
- 将来の流用予定の有無
とくに「修正2回まで無料」のような条件は、読み間違い修正なのか、原稿変更も含むのかで意味が変わります。ここを曖昧にすると、予算超過の原因になります。
予算を抑えつつ品質を上げる方法
安さだけで選ぶと、再収録や編集負荷で結果的に高くつくことがあります。制作担当者としては、発注の精度を上げることが最も効果的なコスト管理です。
実務で効くポイント
- 原稿を確定してから収録する
- 読み仮名、アクセント、参考動画を事前共有する
- 用途に合う声質を優先し、過剰な有名性を求めすぎない
- 長尺案件は章ごとに発注する
- 使用条件を最初に伝えて後出しを防ぐ
ナレーションは、単なる「音声素材」ではなく、映像の説得力とテンポを決める重要要素です。尺別相場を把握しつつ、用途・演出・運用まで含めて設計できれば、無駄なコストを抑えながら品質の高い映像制作につなげられます。

小林 将大 Masahiro Kobayashi
Professional Narrator
企業VP、CM、ドキュメンタリーなど年間300本以上のナレーションを担当。
高品質な宅録環境を完備し、スピーディかつ最高水準の音声データを提供します。
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